保健福祉センター
2011年6月18日
母乳中の放射性物質濃度等に関する調査について
「東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故による母乳中の放射性物質濃度評価に関する調査研究」班による母乳中の放射性物質濃度等の調査について、結果が発表されました。
調査の概要等は以下のとおりです。
母乳中の放射性物質濃度等に関する調査(概要)
- 調査対象
- 宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、高知県に在住する授乳婦に、産婦人科医を通じて協力を依頼。(調査研究は日本小児科学会、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本医学放射線学会等のご協力のもと実施した)
- 調査期間
- 平成23年5月18日〜6月3日
- 調査内容
-
- 母乳中の放射性ヨウ素(131I)、放射性セシウム(134Cs、137Cs)の測定
測定機関:国立保健医療科学院、(財)日本分析センター
測定法:ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリー - 授乳状況、食事・行動等の基本情報の調査
- 母乳中の放射性ヨウ素(131I)、放射性セシウム(134Cs、137Cs)の測定
- 調査結果(別紙参照)
- 今回の調査で、108人(宮城県10人、山形県12人、福島県21人、茨城県12人、栃木県15人、群馬県12人、千葉県14人、高知県12人)の母乳中の放射性物質濃度は、101人が不検出(検出下限値以下)であり、7人(相馬市3人、いわき市2人、福島市1人、二本松市1人)より放射性セシウムを微量に検出した。
- 評価等
-
- 調査対象者の108人中101人は不検出であった。
- 母乳中に放射性ヨウ素は、全員不検出(検出下限値以下)であった。これは環境中の放射性ヨウ素の低下によるものと考えられる。
- 母乳中の放射性セシウムは、福島県内の7人から微量に検出された。これは食品中の暫定規制値と比較しても十分に低値であり、乳児への健康影響リスクはないと考えられる。
- 授乳状況、食事、行動等の基本情報については、検出者と不検出者で特記すべき違いはなかった。
母乳中の放射性物質濃度等に関する調査(詳細報告)(PDF/442KB)
母乳の放射性物質濃度等に関する調査結果(抜粋)
| 現在の居住地 | 母乳の 採取日 |
母乳の 検査日 |
ヨウ素131 | セシウム134 | セシウム137 |
| 白河市 | 2011/5/23 | 2011/5/24 | N.D.(検出下限値:1.5) | N.D.(検出下限値:2.3) | N.D.(検出下限値:2.1) |
| 2011/5/24 | 2011/5/25 | N.D.(検出下限値:1.5) | N.D.(検出下限値:1.7) | N.D.(検出下限値:1.5) | |
| 2011/5/26 | 2011/5/27 | N.D.(検出下限値:1.6) | N.D.(検出下限値:2.1) | N.D.(検出下限値:1.9) | |
| いわき市 | 2011/5/23 | 2011/5/24 | N.D.(検出下限値:1.5) | N.D.(検出下限値:1.8) | 1.9±0.53 |
| 2011/5/21 | 2011/5/24 | N.D.(検出下限値:1.7) | N.D.(検出下限値:1.8) | N.D.(検出下限値:1.3) | |
| 2011/5/23 | 2011/5/25 | N.D.(検出下限値:1.6) | 6.4±0.96 | 6.7±0.82 | |
| 二本松市 | 2011/5/24 | 2011/5/25 | N.D.(検出下限値:1.6) | N.D.(検出下限値:1.9) | N.D.(検出下限値:1.8) |
| 2011/5/24 | 2011/5/25 | N.D.(検出下限値:1.6) | N.D.(検出下限値:2.4) | N.D.(検出下限値:2.1) | |
| 2011/5/24 | 2011/5/25 | N.D.(検出下限値:1.5) | N.D.(検出下限値:1.5) | 2.0±0.52 | |
| 福島市 | 2011/5/25 | 2011/5/26 | N.D.(検出下限値:1.7) | 3.9±0.69 | 5.7±0.70 |
| 2011/5/25 | 2011/5/27 | N.D.(検出下限値:1.5) | N.D.(検出下限値:2.2) | N.D.(検出下限値:2.1) | |
| 2011/5/24 | 2011/5/25 | N.D.(検出下限値:1.7) | N.D.(検出下限値:2.0) | N.D.(検出下限値:2.0) | |
| 郡山市 | 2011/5/24 | 2011/5/25 | N.D.(検出下限値:1.4) | N.D.(検出下限値:2.2) | N.D.(検出下限値:1.9) |
| 2011/5/26 | 2011/5/27 | N.D.(検出下限値:1.3) | N.D.(検出下限値:1.7) | N.D.(検出下限値:1.3) | |
| 2011/5/27 | 2011/5/28 | N.D.(検出下限値:1.5) | N.D.(検出下限値:1.6) | N.D.(検出下限値:1.6) | |
| 会津若松市 | 2011/5/24 | 2011/5/26 | N.D.(検出下限値:1.7) | N.D.(検出下限値:1.7) | N.D.(検出下限値:1.7) |
| 2011/5/26 | 2011/5/27 | N.D.(検出下限値:1.4) | N.D.(検出下限値:2.2) | N.D.(検出下限値:2.0) | |
| 2011/5/29 | 2011/5/30 | N.D.(検出下限値:1.6) | N.D.(検出下限値:1.8) | N.D.(検出下限値:1.5) | |
| 相馬市 | 2011/5/27 | 2011/6/1 | N.D.(検出下限値:2.4) | N.D.(検出下限値:2.3) | 2.5±0.67 |
| 2011/5/28 | 2011/6/1 | N.D.(検出下限値:1.9) | N.D.(検出下限値:2.5) | 2.0±0.56 | |
| 2011/5/29 | 2011/6/1 | N.D.(検出下限値:1.5) | 3.5±0.64 | 3.1±0.50 |
分析方法について
放射性物質の中にはγ線を放出するものがあります。放出されるγ線はそれぞれの放射性物質に固有のものです。ゲルマニウム半導体検出器によるγ線スペクトロメトリーでは、この性質を利用して放射性物質の同定、定量を行います。
測定結果の検出下限値が変動している理由
放射性物質の検出下限値は、一般的にはゲルマニウム半導体検出器の検出効率、検体量、測定時間などによります。本研究では測定時間は3時間に統一し、機器の検出効率もほぼ同様のため、検出下限値の変動は主に検体量(母乳量)の違いによるものです。母乳はその性質上、検体量を揃えることが困難なことから検体によって検出下限値が変動しました。
なお、牛の原乳や飲料水を測定した結果と今回の母乳の測定結果の検出下限値が異なる理由としては、母乳は検体量(今回は100ミリリットル程度で測定)が牛の原乳などの検体量(牛の原乳は1リットルあるいは2リットル程度で測定)に比べ少ないため、検出下限値は違ってきます。
母乳の放射性物質濃度等に関して(福島県児童家庭課Q&A)
Q 検査結果について健康に影響はないのか?
A 今回の調査では、母乳から放射性物質は不検出または微量の検出であり、乳児の健康に影響はないと考えられます。
Q 母乳をこのまま続けて与えても大丈夫なのか?
A 母乳には栄養面等で様々な利点があることから、過度な心配はせず、引き続き今までどおり、飲ませてあげてください。
- 関連情報
- 福島県庁 放射線に関する問い合わせ専用電話
TEL024-521-8127
(受付時間 午前8時30分から午後9時まで) - 「妊娠中の方、小さなお子さんをもつお母さんの放射線へのご心配にお答えします」
(PDF:1250KB) 厚生労働省監修
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